武士たちが大名に率いられ、命を懸けて戦っていましたが、どれくらいの給料をもらっていたと思いますか。
武士たちの給料は低く、借金ばかりして生活に困っている人ばかりだったそうです。
果たして本当に武士は生活に困っていたのか。
今回は武士の生活面について歴史に詳しくないニャンコが分かりやすくまとめてご紹介していきたいと思います。
借り過ぎて破綻した武士
関東の大名として知られる北条家。
北条家は関東地方の大半を統治していた為、広い土地と多くの武士を家来にしていました。
ある日の事、北条家のトップの元にある家来から訴状が届きます。
家来から届いた訴状は「お米を借り過ぎてしまった為、どうにかして欲しい」との訴えでした。
北条家は基本的に家来の借財問題に手を出さない事を基本としていましたが、この家来の父親が北条家に尽くしていた為、今回に限り北条家が訴えてきた家来に助けを出す事にしました。
北条家が訴えてきた家来へ借り過ぎたお米を返済する計画として
- 「あなたは100貫(現代価値に直すと約1200万)の内、50貫ほどの軍事に参加する負担を二年間免除する
- 残りの50貫は軍事に参加する費用として使用するべし
以上になります。
北条家は借財問題の訴えを起こしてきた家来に対して、上記のような返済計画のアドバイスを提案していました。
今回は北条家を例にしてご紹介しましたが、武田家も今川家などの大名に属している武士達のほとんどが借財問題に困っていたそうです。
なぜ武士は借財問題に困っていたのでしょうか。
この点についてご紹介していきたいと思います。
武士はなぜ貧乏なのか
武士はどうして給料としてお米をもらっているにもかかわらず、お米を借りなくてはいけないのでしょうか。
その原因は戦に常に備えていなくてはならないからです。
武田家は家来の武士達に対して「給料を使ってしっかりと武具を整えるように」と命令を出していました。
また北条家では戦に出陣する際、武士達へ命令書に従って武具を装備してくるように通達していますが、他にも「槍や鎧などしっかりとキレイな物を装備してくる事」と命令を加えています。
このように戦国時代の武士たちは戦へ参加する際、自前で装備を購入し、キレイな装備で参加しないといけませんでした。
戦の時にしっかりと装備を整えておけばいいのだから、そんなにお金ってかかんないでしょう。と思っている方も多いと思います。
しかし武士は平和な時にもしっかりと武具を点検して不備がないか確かめなくてはいけませんでした。
その為武士は平和な時でも、お金をどんどん消費していきます。
他にも経済的負担が大きい武士達
武士は装備を整えるほかにもお金がかかる事があります。
それは敵対している大名の領地の近くにある城の守備を命じられた時です。
現在は遠方へ赴任する場合、多くの企業が社員へ赴任手当を給付していますが、戦国時代の武士たちは赴任手当なんてものはありませんでした。
その為、赴任するように命令を受けた武士達は城へ持って行く持ち物全てを自分で用意してから行かなくてはならない為、かなりの費用が必要になります。
また赴任する城へ持って行く持ち物を輸送する際の費用も武士が自分で負担しなくてはなりませんでした。
そのため城の守備を命じられた場合、経済的な負担はかなり大きく武士達にのしかかってくることになります。
更に上級の武士下級武士・百姓など下の階層になっていくほど負担が増していきます。
その為、身分の低い武士や百姓達の経済的な負担は上級武士よりも重かったと思われます。
このように多くの武士は経済的な負担が大きく、給料だけでは生活できない為、商人からお金もしくはお米を借りて生活していました。
編集ネコ・ボスのまとめ
ボス「今回は戦国時代の武士についてご紹介したニャ。
ここからは今回の記事のまとめをしていくニャ。
戦国時代の武士は借金ばかりしていた!?なぜは命を懸けて戦っている武士たちが借金していたのかリサーチしてみた!?
- 武士は武具の点検や購入によって経済的負担を強いられていた
- 武士は城を守るように大名から命令を受けた場合、命令を受けた武士が自分で費用を負担して赴任地へ行かなくてはならなかった。
- 上記2点の理由から多くの武士がお金もしくはお米を借りて生活し、破綻するパターンがあった。
以上にゃ。
命を懸けて戦に参加しているのに貧乏だなんてとっても可哀そうだニャ。
もし僕が戦国時代に生まれていたら、自分で狩りをしてエサを取って生活していたのに、どうして武士たちは自分たちで狩りをしなかったんだろうニャ。
まったく人間はいつの時代でも不思議だニャ。
僕のブログでは今回紹介した記事以外にも
などの記事も紹介しているからぜひ見てほしいニャ。
それじゃまた次回も僕のブログでお会いしましょう。」
参考文献 吉川弘文館 戦国大名の兵糧事情など
0 件のコメント:
コメントを投稿