武田信玄には多くの親族がいました。
そしてその親族の中でも信玄亡き後、武田の後を継ぐ人物として期待されていたのが、武田義信(たけだよしのぶ)でした。
彼は武田信玄の後継者として成長していきますが、若くして亡くなってしまいます。
彼は病が原因で亡くなったのではなく父を殺害しようと計画を立てますが、父・信玄に計画が見つかった事がきっかけで亡くなったらしいのです。
本当に義信は父を殺害しようとしていたのか紹介していきたいと思います。
5分で紹介いたしますので、お昼ご飯を食べながらだったり、ちょっとした待ち時間に読んでみてください。
武田義信ってどんな人
武田信玄の長男である武田義信はどのような人なのでしょうか。
一言で表すと「勇猛果敢で優秀な人物」でした。
しかし武田義信は信玄を殺害して武田家の当主になるクーデターを起こそうとして、亡くなってしまいます。
武田義信は優秀な人物で普通に過ごしていても、武田家の当主の地位を手に入れることができたのに、なぜ父である武田信玄を殺害して、クーデターを起こそうとしたのでしょうか。
武田義信がクーデターを起こそうと決意した原因を探っていきたいと思います。
武田義信誕生
武田義信は父・武田信玄と三条夫人(さんじょうふじん)の間に生まれた子供です。
武田義信は13歳で元服(げんぷく)し、今川義元の娘と結婚。
武田義信と今川義元の娘は非常に仲がよく、夫婦間は良好でした。
武田義信はその後佐久郡(さくぐん)で反乱を起こした知久氏(ちくし)の討伐で初陣を飾り活躍します。
武田義信は見事な初陣を飾り、武田信玄や武田家臣団から跡取りとして期待されるのでした。
川中島の戦いで上杉謙信を追い詰める!!
武田義信は父である武田信玄と一緒に第四次川中島の戦いに参加。
武田義信はこの戦いの時、武田本陣へ攻撃をしてきた上杉謙信を待ち伏せして攻撃します。
上杉謙信は武田義信の攻撃によって敗北しそうになりますが、上杉軍の援軍が駆けつけてきたことによって、なんとか危機を脱出し、軍勢を撤退させます。
武田義信は川中島の戦いでも勇猛果敢な所を見せて活躍します。
武田義信と武田信玄が対立!!
武田義信は数々の戦で功績を挙げ、武田家の次期当主としての地位を固めていきます。
そんな時、父・信玄が織田信長と同盟。
武田義信はこの同盟に反対し、親子の間に溝が出来てしまいます。
親子の関係を決定的に悪くしたのは、武田信玄が行った今川家に対する外交の方針転換が原因です。
今川家と武田家は同盟関係を結んでいましたが、今川義元が桶狭間(おけはざまの)の戦いで織田信長に討ち取られてしまいます。
武田信玄は今川義元が討ち取られた事で、今川との同盟を破棄して駿河(するが)を奪ってしまおうと外交の方針転換を考えていました。
しかし武田義信は自分の奥さんが今川家から来ている事もあり、今川との同盟を継続させていくべきだと持論を父へぶつけます。
父・武田信玄は長男である武田義信の意見に反対。
この今川家を巡った問題から二人の関係は悪化してしまうのでした。
武田義信は父・信玄の暗殺を計画
武田家は武田信玄が父・武田信虎を追放して武田家の当主の地位を奪いました。
武田義信は父・信玄を殺害して武田当主の地位から追い出すためのクーデターを計画。
武田義信は重臣・飫冨虎昌(おぶとらまさ)らに相談し、クーデターの詳細な計画を作り上げていきます。
クーデターは失敗に終わり武田義信死す!!
武田義信は父・信玄を倒すためのクーデター計画を実行する前に逮捕されてしまいます。
どうして武田義信は捕まってしまったのでしょうか。
それは飫富虎昌の弟・飫富昌景(おぶまさかげ)が「義信と兄が武田信玄に対してクーデターを起こそうとしている」とクーデター計画の情報が書かれた書状を信玄に手渡したからです。
武田信玄は義信のクーデター計画を知って激怒。
信玄は飫富虎昌を殺害し、クーデター計画に参加した義信の部下たちを追放します。
そして武田信玄は息子である武田義信を東光寺(とうこうじ)に幽閉(ゆうへい)。
武田義信はその後、父・信玄との関係を修復することができず、東光寺で自害。
享年30歳だったそうです。
管理人ネコ・ボスのまとめ
ボス「今回は武田信玄の長男である武田義信の死因について紹介したにゃ。
もし武田義信がクーデターを起こしていれば、どうなっていたのかにゃ。
多分武田家は分裂していたかもしれないにゃ。
父・武田信玄を殺害した武田義信に反発して謀反を起こしたり、武田信玄が亡くなった事で従っていた豪族たちが独立したりと、武田内部がバラバラになっていた可能性が高いと思うにゃ。
武田家が内部分裂してしまったら、北条家や上杉家、弱体化していた今川家からの攻撃を受けて滅亡してしまったかもしれないにゃね。
このように考えれば武田信玄が義信のクーデターを止めたことに大きな意義がありそうにゃ。」
参考文献 吉川弘文庫 武田信玄など
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