「燃えよ剣」を100倍楽しむ方法は!?幕末の歴史を知る事!?司馬遼太郎の歴史小説「花神」を紹介!!

2020年5月6日水曜日

オススメ歴史マンガ

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こんばんわ。

外に出れないので、毎日ネットサーフィンばかりしているニャンコです。

ネットサーフィンしていた結果、司馬遼太郎氏の作品「燃えよ剣」が映画化決定していました。

ニャンコは「燃えよ剣」の原作を読んで事があるので、見に行きたいと思います!!

歴史が好きでじゃなくても岡田准一氏や鈴木亮平氏など豪華キャストが登場するので、面白いと思います。

また殺陣シーンのアクションも激しく、建物も当時の様子を再現しておりますので、とっても楽しみです。

さてニャンコと同じように「燃えよ剣」を見に行くのであれば、100倍楽しむ方法があります。

それは幕末の時代を深く知る事です。

そうすれば幕末の時代背景が分かり、「燃えよ剣」をかなり楽しく視聴できると思います。

ではどうやって幕末の時代を深く知る事が出来るのでしょうか。

それは「燃えよ剣」の作者・司馬遼太郎氏が描いた幕末時代の歴史小説を読む事だと思います。

司馬遼太郎氏は幕末時代を描いた多くの小説を出版しています。

例えば「竜馬がゆく」や「世に住む日日」です。

「竜馬がゆく」は超有名な幕末志士・坂本龍馬の一生を描いた作品です。

また「世に住む日日」は奇兵隊の創設者・高杉晋作の生涯を描いた作品です。

どちらも幕末時代の事を描いた作品で、内容も深く、時代背景も分かりやすく面白い作品で、歴史に詳しくないニャンコでも読み切ったオススメ歴史小説です。

しかし今回紹介するのは「花神(かしん)」です。

「花神」は幕末の時代を描いた司馬遼太郎氏の小説です。

この小説の主人公は大村益次郎こと村田蔵六(むらたぞうろく)ですが、どのような小説なのかサクッと5分ほどで感想とあらすじをご紹介していきたいと思います。

5月23日更新

村田蔵六の略歴

村田蔵六は長州藩(ちょうしゅうはん)出身で、長州藩を攻撃してきた幕府軍を撃退したり、戊辰戦争で新政府の陸軍を全てを指揮して、新政府に反対する勢力を倒した人です。

このため村田蔵六は「維新十傑」の一人として呼ばれています。

村田蔵六の略歴はこのくらいにして「花神」のあらすじをご紹介しましょう。

「花神」のあらすじ

村田蔵六は周防の国の百姓を相手にする医者の息子として誕生し、緒方洪庵(おがたこうあん)が開いている塾に入塾します。

緒方洪庵(おがたこうあん)の塾に入塾した村田蔵六は出来が良くて塾生や緒方洪庵からも認められていました。

村田蔵六はみんなから認められていましたが、恐ろしいぐらい人づきあいが下手で、人を喜ばすような話や気の利いた事が一切言えない性格でした。

そんな村田蔵六ですが、いくつかの出会いによって彼の運命が大きく変化します。

一つ目の出会いはシーボルトの娘・イネとの出会いでした。

イネは日本の蘭方医の先駆者であるシーボルトが残していった娘で、人づきあいが下手な村田蔵六と意気投合。

イネは「花神」唯一のヒロインであり、村田蔵六の事を愛した人で、彼の人生を変えた人物の一人として描かれています。

長州藩に登用される

村田蔵六が宇和島藩や江戸で勉学を学んでいる頃、世の中は激動の時代へ突入していました。

京都では「尊王攘夷(そんのうじょうい)」を声高に叫び、志士たちが次々と人を殺害していく凶悪事件が発生します。

長州藩でも「尊王攘夷」の思想に触れた若き志士たちは藩を動かして、兵を率いて京都へ向けて出陣。

京都へ出陣した目的は「京都の朝廷を牛耳って外国を日本から追い払ってしまおう」との考えでしたが、目的は叶わず大失敗に終わります。

長州藩は京都から追い出されてしまい、幕府から攻撃を受ける事態に追い込まれてしまいます。

長州藩は困りました。

なぜならば幕府対長州藩ではとても勝ち目がないからです。

そのため長州藩は幕府に許してもらおうと考えた「穏健派」が登場。

しかし「穏健派」は奇兵隊を率いた高杉晋作がクーデターを起こして追い出してしまいます。

その後高杉晋作は幕府と戦う方針を決め、長州藩の政権を握り、幕府と戦う事に決めます。

長州藩は戦う方針に決めましたが、幕府との兵力に差がありすぎてどうすればいいか困ってしまいます。

そこで長州藩は一人に人物に目を付けます。

その人物こそ村田蔵六でした。

村田蔵六は江戸で学問を修めた後、長州藩へ帰ってきて医者として働いていましたが、人とのコミュニケーションが下手な蔵六の元には患者が来なくて、開店休業状態でした。

どうして長州藩は開店休業状態の医者である村田蔵六に目を付けたのか。

それは村田蔵六が医術だけでなく、西洋軍学にも秀でていたからです。

こうして村田蔵六は長州藩の全軍を預かった事がきっかけで、彼の運命が大きく変化する事になります。

四境戦争・鳥羽伏見の戦いで勝利をおさめる

幕府軍は長州藩を各方面から攻撃を開始。

村田蔵六が編成した奇兵隊や高杉晋作らの奇策によって幕府軍は敗北。

こうして幕府軍に称した長州藩は幕府を倒すべく、薩摩藩(さつまはん)と協力して京都へ出陣。

薩長と幕府軍は鳥羽伏見でぶつかり合います。

この時「燃えよ剣」の主人公・土方歳三率いる新選組も幕府軍と参加して活躍しますが、薩長軍に敗北。

薩長軍は幕府軍に勝利後、明治政府を樹立します。

この頃村田蔵六は長州藩で軍隊編成や補給業務などの指揮を執っていた為、鳥羽伏見の戦いには参加していません。

一日で江戸の町から彰義隊を追い出す

新政府軍は西郷隆盛と勝海舟の交渉によって江戸城を開城させることに成功。

江戸の町は新政府の物になりましたが、新政府に従わない幕府の足軽や旗本たちが集結。


その後反政府組織は上野の山に登って彰義隊と称して反政府組織として活動を開始します。

彰義隊は江戸の町にいる薩摩藩の藩士や新政府に協力している武士たちを大勢で囲んでボコボコにする暴行事件を何度も起こします。

そのため新政府は彰義隊を江戸の町から追い出さなくては行けませんでした。

ですがこの方法が非常に難しい問題です。

なぜならば彰義隊を壊滅させるためには江戸の町にも戦火が及ぶかもしれないからです。

江戸の町に戦火が及んでしまえば、復興しなくてはいけません。

江戸の町を復興するためには莫大なお金が必要ですが、新政府にはそのお金がありませんでした。

また江戸の町に戦火が及んでしまえば新たな反政府軍が出るかもしれません。

そのため彰義隊を倒すには江戸の町に戦火が及ばない事が必須条件でした。

どうすれば江戸の町に戦火が及ばずに彰義隊を倒せるのか。

新政府の偉い人達は何度も会議をしますが、中々いいアイデアが浮かびませんでした。

そんな中、一つの妙案が新政府がある京都から出てきます。

それは圧倒的不利な状況から起死回生の大勝利を幕府軍からもぎ取った村田蔵六を起用する事です。

新政府のある京都はすぐに村田蔵六を江戸へ派遣。

こうして村田蔵六は江戸の町に集まっている反政府組織である彰義隊を倒す作戦を計画する事になります。

村田蔵六は江戸の町に戦火が及ばないようにするため、天候や江戸の町に以前起きた火災を徹底的に調べた後、彰義隊討伐を決行。

村田蔵六は江戸の町に彰義隊が散らばらないよう、各藩の兵を配置して、彰義隊を寛永寺へ集めた後、攻撃を加えてたった一日で壊滅させます。

もちろん江戸の町に戦火が及ぶ事はありませんでした。

村田蔵六の最後

村田蔵六は彰義隊を壊滅させた後も東北地方に残っている反政府勢力を次々と撃破。

村田蔵六の活躍により、新政府は政権を確立させる事に成功します。

村田蔵六は新政府樹立後、明治陸軍を強くするため、陸軍の訓練指導や火薬庫の設置、大砲を仕入れたりと忙しく毎日を過ごしていました。

そんなある日村田蔵六を刺客達が襲います。

村田蔵六は重傷を負ってしまいますが、当時の医学界の権威たちや村田蔵六を愛していたイネ達が懸命に治療を施しますが、亡くなってしまうのでした。

こうしてこの物語も終わりを迎えます。

「花神」のつまらない部分をご紹介

ここまで「花神」のあらすじをご紹介してきました。

ここからは「花神」を読んだニャンコの感想を述べていきたいと思います。

まず「花神」のつまらない部分です。

「花神」は司馬遼太郎氏の他の作品である「竜馬がゆく」や劇場版として公開される「燃えよ剣」と比較すると華々しい場面に乏しい作品です。

更に人間味としても村田蔵六は機械のようで、あまり面白くないと思います。

例えば戊辰戦争の末期。

ある藩の兵士が「援軍をよこしてくれ」と村田蔵六に訴えます。

村田蔵六は「援軍はいりません。」とばっさり一言。

兵士は「なんでよこしてくれないんだ。」と詰め寄ります。

ですが、村田蔵六は「○○に援軍を送っても戦闘は集結していますから大丈夫です」とそっけなく返答。

兵士は怒ってそのまま前線へと帰っていきますが、結果は村田蔵六が話した通りの結果になっていたそうです。

このように感情を入れずに機械のように話していく村田蔵六に人間味を感じるのは難しいかと思います。

ここまで「花神」のつまらない部分を中心にしてお話しました。

では「花神」の魅力はどこなのか。

この点についてご紹介していきましょう。

「花神」の魅力とは!?

ニャンコが「花神」を読んで一番の魅力は「一所懸命」やる事です。

何事にも一生懸命ではなく、自分が一番興味を持っている事に対して「一生懸命」やる事を教えてくれた作品です。

ニャンコもいろんな人に「一生懸命やりなさい」と言われてきました。

でもニャンコが「一生懸命やりなさい」と言われ続けていた事は「何に対して一生懸命やればいいのか」が分かりませんでした(自分で方向を見つければよかったのですが…。)。

そんな時に「花神」と出会います。

「花神」の主人公である村田蔵六は自分に興味のある事を「一生懸命」やっていきました。

英語の勉強は難しいと思います。

しかし村田蔵六が生きていた当時の西洋医学の本はすべて日本語に翻訳されているわけではないので、英語で書かれていた書物でした。

そのため村田蔵六は医術を極める為、英語を勉強することになりますが、全然勉強が苦にならず、すらすら覚えていきます。

英語を覚え、医術の勉学に邁進していった結果、村田蔵六はみんなから認められ、歴史の表舞台へ登場し、歴史に名を遺す活躍を果たすことになります。

全て「花神」を読了した時、ニャンコが思った事は利害抜きで「自分の興味のある事を一生懸命」やっていけば、結果は必ずついてくる事に気づかされた一冊です。

自分の興味のある事を「一生懸命に頑張る事」の大切さを教えてくれた所がえ「花神」の良かった点だと思います。

そしてもう一つ「花神」の良かった点があります。

それは幕末から明治初期にかけての時代背景を長州藩の視点から分かる事です。

「燃えよ剣」は幕府を守る側の視点で描かれておりますが、幕府と敵対している側から歴史を知る事で「燃えよ剣」を違った視点から楽しめるかなと思います。

つらつら「花神」の感想を書き述べてきましたが、最後に「花神」の由来についてご紹介したいと思います。

「花神」のあとがき部分を引用させていただきました。

“花神は中国のことばで花咲爺(はなさかじじ)を意味する。日本全土に革命の花が咲き、明治維新の功業が成るためには、花神の登場必要であった。この時代の要請に応えて維新史の決定的瞬間に彗星のように現れたのが、近代兵制の創始者といわれる村田蔵六こと大村益次郎である。”


さてはなさかじいさんのお話をしたところで、次回のおススメ歴史小説どうしようかボスと一緒に悩むニャンコでした。

続く!!

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